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2009年5月15日 (金)

蒸気圧と水飲み鳥

エタノール、メタノール、ジエチルエーテルをくちばしにつけたとき水飲み鳥の動きがどんどん速くなるのは、とても面白い。蒸発しやすい、つまり、その温度での蒸気圧の低い液体をつけたときほど頭の部分が速く冷やされて、液体が吸い上げられ動きが速くなると説明した。ところが、蒸発しやすい液体は蒸発熱が小さく、速く蒸発してもトータルとしてエネルギーが多く奪われることになるのか良く分からない。しかもなぜ液体が吸い上げられるのか、水飲み運動が起きるのか、いくつかの理屈が組み合わさっているため、いまいちわかりにくいのである。生徒にも「面白いけど良く分からない」と言われてしまった。そこで問題にも良く出てくる<ジエチルエーテルを水中で試験管に入れ、暖めると水面が下がり、冷やすとまた水面が上がる実験>に切り替えてみた。試してみるのは、初めてである。試験問題等では水銀柱に下からジエチルエーテルを入れたりするが、試験管の水柱でよい。ただしジエチルエーテルが無色だと、水と同じ色で、入っているかわかりにくいのでヨウ素を溶かして色をつけてみた。ピペットで試験管の下から入れると、ジエチルエーテルが球状になって試験管内を上がっていくのもわかり、これも面白い。手で暖めるだけでも蒸気圧が上がって水面が下がるのがよくわかるが、ピペットでお湯をかけると水面の低下速度が速くなり、わかりやすい。氷で冷やすとすーっと、水面があがる。よく知っている実験でも工夫を加えてやってみると面白くワクワクした。この実験の方がシンプルで温度と蒸気圧の関係がよくわかるなと思った。早速授業でも扱ってみたのだが、どうだったかな?Eterl1 Teisi Atatame Zouka2

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