ニトロセルロース、ニトログリセリン、ニトロベンゼン
2年生の授業も残すところ、あと3時間。今日の1時間目はニトロ化の一環として、ニトロセルロースとニトログリセリン、そしてニトロベンゼンを扱った。先の二つはエステル化であるが、まず、応用のきくイメージを持って欲しい。構造式を書くと、ベンゼン、ニトロベンゼン、アニリン、グリセリンといったところが、結構すらすら出てきて嬉しい。脱水剤としての濃硫酸もすんなり名称がでてくる。「今日の授業で、火薬の作り方がわかるようになるよ。基本的には炭化水素のような有機物に脱水でNO2(硝酸)をくっつければいい。」「脱水剤は?そう!濃硫酸だよね。」「これはセルロースにニトロ基をくっつけた綿火薬(トリニトロセルロース)。脱脂綿と見比べてどっちがどっちか分かる?」「火をつけてみよう」(綿火薬は瞬時に燃え尽きて歓声があがる)「この物質は何か分かる?」「そう、グリセリンだよね。これにもOH基が3つもあるので、ニトロ基をくっつけて火薬にすることができる。できるのが、ニトログリセリンで、これを珪藻土にしみこませたのがダイナマイト」「ではニトログリセリンを作ってみよう」(演示実験)。「待っている間にニトログリセリンを入れるケースをガラス管でつくろう。」といい、ガラス細工で毛細管を作ってみせる。しゅーっと毛細管ができる様はとっても面白くここでも歓声があがる。そうこうしているうちに、できたニトログリセリンを毛細管にほんのちょっと吸い込ませ、炎にいれると爆鳴が響く。このあと、ニトロベンゼン、トリニトロトルエンとお話しで進めた。次の時間が、カップリングでアゾ染料(色作り)を皆にやってもらうことになる。このへんは、結構気に入っている最近の私の定番の流れになってしまった。
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