水晶の標本
1年生の授業で共有結合結晶を扱っている。4種類登場する結晶のうち、ダイヤモンドはその昔、進呈した結婚指輪を拝借している。Siの結晶は千葉で朝生先生から、以前頂いたシリコンベルを見せている。「ダイヤは硬くて割れないけど、シリコンは共有結合結晶だけれど割れるよ」などといい、実際に少したたいて割ったりして分けてあげたりしている。さて、ありそうでサンプルがなかったのが水晶。この話をしたら、1年3組の生徒が家にあった標本を持ってきてくれた。これが、とてもきれいで感動的である。写真と実物は大違いなのだ。「先生にあげます」とかいってくれたが、立派なものだけにそういうわけにもいくまい。明日も色々なクラスで見せようかな?と楽しみにしている。
| 固定リンク | 0
コメント
ご無沙汰しております。
私の研究生活の原点(?)の水晶の話が出たので、うれしくなってつい書き込みします。
高校時代の教科書では、二酸化ケイ素の結晶構造図として、ダイヤモンドと等構造の図が載っていて、図説だとそういった図の脇に「二酸化ケイ素(水晶)」のように実際の鉱物標本の写真が一緒に掲載されています。
ところが、この構造図はいわゆる「水晶」のものではなく、β(高温型)-クリストバライト構造のものだと知ったのは大学に入ってからでした。
奈良県の高校の先生がこれについて詳しく書いておられます。
http://www.chart.co.jp/subject/rika/scnet/25/Sc25_3.pdf
クリストバライトも二酸化ケイ素の結晶なので、間違いではないのですが・・・。
あと、ダイヤモンドにはへき開といって、きれいにパカッと割れる方向があるので({111}に平行な面に“完全”です)、もし大きな標本が手に入っても試しに叩かないでくださいね~。
うまい具合に叩くと、ダイヤモンドも粉々になってしまいます(以前、トリビアの泉という番組でも紹介されていましたが・・・)
投稿: 伊田 | 2010年6月16日 (水) 00時19分
すみません、途中で送ってしまいました。
現在山梨で働いている地球学科の先輩にもらった針入水晶(石英結晶に針状のルチルが何本も貫入している、一部の人に有名な結晶です)の小さな標本があるので、今度高校に遊びに行く機会があれば持っていこうと思います。
それでは、長文乱筆失礼いたしました。
投稿: 伊田 | 2010年6月16日 (水) 00時36分
伊田君、コメントありがとうございます。勉強になりました。ダイヤモンドの劈開についてはゴルゴサーティーンにもお話が出てきます。どれくらいの力で割れるのか、そのトリビアに実験があったのならみたいですね。水晶楽しみにしています。よろしく!!
投稿: 管理人 | 2010年6月16日 (水) 01時17分