盛口先生の葬儀
盛口先生の葬儀の日は、前後の日どちらにずれても無理だったのが、なんとか時間をとることが出来、参列させて頂くことにした。朝5時発、夜中1時帰りだったが、行き帰りの車中、色々なことを考えた。往きの<なのはな号>(このバスにも思い出がいっぱいである)では広瀬洋一先生とご一緒になり、現在の生徒の研究の話、盛口先生の思いで話に貴重なひとときを過ごすことができた。広瀬先生は、盛口先生がお酒をかなり飲まれることをご存じでなく、私たちと盛口先生のお酒をめぐるエピソードに驚いておられた。葬儀式場では、先生に出会いを作って頂いた、たくさんの先生等とお顔を会わせた。アルケミストの会の野曽原さんの弔辞に続き息子の満さんが挨拶をされた。「父は最後まで、理科教育のこと家族のことを考えていた」と時折、激しく胸を詰まらせながら語られた。「気が付いたら、僕らの船には誰もいなくなっちゃたね」と語っておられたという満さんの言葉に、後悔の念がつのった。この一年連絡を差し上げない日々が続いていた。先生、ごめんなさい。9月に執筆した紀要をお送りしようと思っていながら、それもかなわなくなってしまった。先生にお寂しい思いをさせてしまっていたことが残念である。もう先生とお酒を酌み交わすことも、お話を聞いて頂くこともできなくなってしまった。帰りのバスまでの時間、野曽原さん、杉原さん、菊地さんと、一昨年盛口先生を囲ませて頂いた駅前のおそば屋さんで、杯を傾けながら、科学論議に華をさかせた。これからも、先生に絆を作っていいただいた方々との輪を大切に、歩いていきたいと思う。
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