放射性ヨウ素は煮沸では除去できない
先の本ブログに、NHKの番組に東大名誉教授なる方が登場し「放射性ヨウ素は揮発性なので煮沸で除去できる」と語っていたことに対し、<それは間違いで除去できない>と書いた。ブログ上での質問も相次いだが、最近はようやく一般的にも<除去できない>が認められてきているようでほっとしている。今日のNHKニュースでも、チェルノブイリ事故対策に関わったという肩書の方が登場し、「ヨウ素は煮沸では除去できない」と語っておられた。しかしその説明に「ヨウ素は昆布に入っています。だし汁を煮沸しても味はとんでいきませんよね。だから除去できないのです」というようなことを語っておられたのにはあきれてしまった。わかりやすい説明を心がけておられのだろうが、昆布だしのうまみはグルタミン酸ナトリウムであって、ヨウ素ではない。論理が飛躍しすぎである。放射性物質についても「大人は過敏になる必要はない」と語られ、その根拠に「原爆でも大人は大丈夫だった」と語られたのには耳を疑った。マスコミは<パニックが起きないように報道することが使命である>とは思うが、論理やその根拠には気を使うべきである。生徒たちにも、漏れ出てくる情報から、真実を読み取る力、正しい論理を組み立てる力を身につけてほしいと思う。
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