街には素敵な先生がたくさんいる!
科学部の生徒が取り組んでいる研究の一つに<導電性のある竹炭シートをつくる>というのがある。<元素のサンプル付き周期表>には20種類の元素サンプルが貼り付けられている。その1つに炭素がある。導電性のない炭素粉末から導電性のあるシャープペンシルの芯と変化したが、準備としてシャープペンシルの芯を両面テープに貼り付けておくのは大変である。そこで、ハイテクの炭素繊維のシートも入手したが、これも導電性が今一つ弱かった。シャープペンシルの芯を塗りつけるという門寺君のアイデアがヒットしたが、やはり導電性のある実物も準備したい。そこで昨年から竹からフィラメントを作るエジソン電球にチャレンジしている安田君と1年生の山田君に相談し<竹で導電性のある幅広竹炭シートを作る>という研究に取り組んでもらうことにした。これを両面テープに貼り付けようという作戦である。彼らはとても熱心にチャレンジしてくれているのだが、竹を薄い板状に加工することに苦労していた。ところが先日、親戚の葬儀があったときに、隣に居合わせた親戚の松原さんが竹細工に熱心に取り組んでおられることを知った。その場で、竹を薄く削るには、我々が取り組んでいるようなカンナではだめで、<竹筒を上から割り、それを更にナイフで割り、削って仕上げなければだめだ>ということを教えていただいた。しかし、お話だけではいまひとつ分かりにくかったので、部員を連れて、昨日松原さんの自宅まで教わりに出かけてきた。松原さんの竹を薄く削っていく鮮やかな手さばきに私も部員達も、見とれてしまった。苦労してきた部員たちはなおさらだったようである。その場で指導もして頂き、大きな一歩になった。街には素敵な先生がたくさんおられることを改めて実感した。こういう出会いは本当に楽しみである。次はこれを焼いて導電性のある竹炭シートにできるか、それも手軽に、大量に作れるかという課題に取り組むことになる。松原さん、ありがとうございました。
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