情報の洪水への埋没
スマホが普及してきて、なんでもすぐにその場で調べられるようになってきました。私は、スマホに対しては(自分でじっくり考えることがなくなるという弊害があるんじゃないかな?)という思いがぬぐえません。だから使いません。今月の仮説実験授業研究会ニュースのあとがきに情報の洪水への埋没のことが書かれていて興味深かったので紹介してみます。
DNAの二重らせん構造を解明したジェームズ・ワトソンは「我々は日々情報の洪水にいるため、なかなかじっくり考えることが難しいのではないでしょうか?」という問いに対して
「まったくそうです。だから私はEメールは使わない。Eメールは私の考えることをある程度規制してしまうからです。押し寄せてくる様々なチャレンジにただ対応することに時間を費やすのでなく、自分自身のチャレンジに対応することで1日を送りたい。」と答えている。
というものです。私達の科学部の研究ではオリジナリティのあるものを開発できてきたという自負?がある程度あります。それは、日々の授業や生徒の思い等から出てきた課題に対して、実際に現地に行ってみたり、実験をしてみたり、詳しい人と話したりしてイメージをふくらませることから発展してきたものがほとんどです。そして、どれも結構間をとって進んできました。もしスマホやパソコンでの情報検索やEメールでの情報交換に明け暮れていたら、おそらく一つも発展しなかったように思えます。自分でじっくり考える、実験してみるというのがとても大切なことなのではないかと改めて思わされた記事でした。
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