NHK番組 超常現象
NHKで少し前、<超常現象>を扱った2回の特集が放送された。<科学と人間生活>の授業で、ぜひ扱いたかったテーマのひとつが超能力である。そこで、学年末考査の範囲が終わったクラスで、このDVDを見て超能力について考える授業をすることにした。この番組であるが、マジシャンが科学者をマジックを超能力と偽ってだましたエピソード、そのマジシャンが「超能力とされているものはすべてマジックで再現できる」と語っている場面、<アメリカ軍が超能力スパイの透視能力を軍事作戦に使っていた>という紹介あたりはいい。しかし、その超能力スパイが<アメリカの極秘であったステルス戦闘機の形状だけでなく、レーダーにうつらない材質で出来ているという特徴まで把握した>というくだりになると(なんで透視で極秘の材質までわかるの?)と一気にいぶかしく思ってしまった。さらに、透視ができるという超能力者の能力を検証するため、日本におかれた箱の中に入れられた写真(何カ所かの写真が、それぞれ袋に入れられ、重ねられているうちの1枚)に写っている場所を当てるという実験も、設定そのものがおかしく、それに対して超能力者2人が組になって「その場所の○○フィート上空に移動してみて」とか「くさったような臭い・・」とか言っているのも(写真の上空って何?何やってるの?)(写真でなんで臭いが分かるのさ)と思ってしまうなど、だれが企画しているのか、おかしく思う場面が随所にあった。NHKは、ゴーストライターが書いていた音楽家について、もっともそうな特集を組んだりして、(私もこの番特集に騙されてしまったが・・)色々怪しげな事をやらかすことがあるのだが、この番組も科学の仮面をかぶって超能力礼賛、科学に対する誤った畏敬を生まないか不安になった。でも、この中で紹介されている<さいころの目をあてる実験><電話が誰からかかってきたか当てる実験>は授業でやっても面白いかもしれないと思った。
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