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2015年12月31日 (木)

この絵の素材は?

28~29日、千葉県岩井で開かれた安房科学塾に参加してきました。私にとって毎年恒例の行事です。今年は40名の参加、25本のレポートがありました。年末の忙しい時期に、身銭を切って集まるメンバーです。最近の研究会の常で、年配の参加者がほとんどの身内の集まりかというと、そうではないのです。若い方、それも初参加、しかも女性が多くびっくりしました。それだけこの会が、若い先生方にとっても魅力的なものになっているのでしょう。興味深いレポートがいくつもあったのですが、そのなかでも面白かったのがタイトルに書いた絵の素材に関する、宮城県の菅原先生のレポートです。「この絵は、ある一種類の金属でできています。その素材は何でしょう?」という興味を引き付ける課題で始まったこの報告。実はこのカラフルな色彩はすべて、銅で作られているのです。しかもその色合いの違いは、基本的に銅板をホットプレートで加熱する温度の違いだけで生み出されているということです。まだまだ未解明のことがたくさんあるということですが、安価で身近な素材で、きれいなアート作品が作れるというのは<金の科学館>にもうってつけの内容です。そして菅原先生から、この作品をプレゼントしていただくことができました。とてもうれしいです。<金沢・金の科学館>でも、この作品のサイエンスとアートが楽しめるようになるといいですね。菅原先生、どうもありがとうございました。これからもご活躍を楽しみにしています。

Bara

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科教協北陸ブロック学習会

26日。金沢高校化学実験室を会場に科教協北陸ブロックの学習会を行いました。今回は岐阜から富山に引っ越されたIさんや新潟のYさんも参加して頂き、充実した会になりました。写真は、Iさんに、このコイルのどの位置で磁石を動かしたら、電流が強く流れるかという実験をして頂いているところですが、その関係がイメージできるようになってうれしかったです。忘年会は恒例のれのん。また来年も楽しくやりたいです。皆さんよろしくお願いします。

Isikawa

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2015年12月27日 (日)

金沢のルーツ<砂金を探せ>

イラストレーターの細川理衣さんにお願いしていた、自家本『金沢のルーツ<砂金を探せ>』のイラスト草稿ができてきました。早速、文中に絵を入れてみましたが、とても素敵な出来栄えで大満足です。これから追加、校正を続け、仕上げていきます。物語に登場する主人公の少年は<金沢・金の科学館>のメインキャラクターとしてすでに活躍してもらっていますが、名前をKii君としました。この11月に生まれた理衣さんの娘さんのお名前を頂きました。理衣さんとはこれから<宮沢賢治のサイエンスファンタジーの世界>という実験講座とその彼女のイラスト入りの解説本を作っていく予定です。

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2015年12月25日 (金)

ワインが届きました

名古屋から帰ったら、ワインが6本届いていました。1万円で穴水の葡萄の木1本のオーナーになると、その木からの葡萄の収穫体験などに参加でき、年末にワインが6本届くという仕組みです。クリスマスイブということもあり早速、気になるお味のほどを試してみました。甘くなくて飲みやすく、満足できる仕上がりでした。ボトルには我々の顔写真がラベルされており、恥ずかしくて人様には差し上げられませんが、楽しかったし来年も申し込もうかな?希望される方は来年1月2日に、名鉄エムザで申し込めますよ。

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楽しい授業を!というメッセージ

23日。名古屋で<東海地区化学教育セミナー>という講座を担当させていただきました。約3時間半という長丁場で、実験を交えた2時間近くの講義のあと、1時間半の実験を班ごとに分かれて体験していただきました。テーマはおなじみの<金と銀の不思議を探る>です。終了後に金銀白金の片面コート箔、白金箔触媒、チタン箔などを実費でお分けしたところ、たくさんの希望がありました。素材が広がるということは、この内容をもっとたくさんの方々に楽しんで頂けるということで、とてもうれしいことです。今回の準備を通して、新しい実験がいくつか見つかりました。また、これまでの実験もより簡素化して使いやすくすることができました。また、課題もいくつか出てきました。夜の飲み会も通じてものすごいハイテンションの時間が過ぎ、翌日になってからどっと疲れが来ました。とても充実した時間を頂けたことを感謝します。なんとか<楽しい授業を!>というメッセージを送ることができたかなぁ?お世話頂いたO先生をはじめ諸先生方、ありがとうございました。

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2015年12月21日 (月)

最後の一滴での明暗

なんのことかというとコーヒーのお話。最近入り浸っているギャラリートネリコさんで、とても美味しいコーヒー豆を紹介していただきました。カウリィというお店のもので、焙煎からこだわっている逸品です。飲んだ後にさわやかな後口がいつまでも残ります。さて、コーヒーの入れ方ですが、煎茶の場合は最後の一滴にうまみが凝集されていると聞きますが、コーヒーの場合は逆で、悪魔の一滴とか言って、入れてはいけなのだそうです。まぁ、言っているのが妻なのでいまいち信用できないのですが、どうして違うのか気になるところですね。もうひとつ不思議なのが、私はコーヒーを飲むとむせて胸が苦しくなっていたのが、最近は大丈夫になったこと。ストレスが減って体調が変わったのかしらん?

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2学期最後の授業

今日は2学期最後の授業でした。<科学と人間生活>は、生物と細胞、<化学基礎>は中和滴定の実験でした。体調がよくないこともあり、どちらもかなり淡々とした授業でした。明日からは私は冬休みですが、23日に名古屋で3時間半のロング講座、26日は北陸科教協の学習会と忘年会、28日から安房塾で千葉と忙しい日々が待っています。帰ってくるのは30日。なんとか乗り切りたいですね。

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2015年12月10日 (木)

銀のさびとり実験のその後

<925銀のチェーンの錆はアルミと塩で取れるのに、950銀の板の錆は取れない>

この謎に迫るため、925銀の円盤を購入し、錆び取り実験をしてみました。その結果、925銀の板についた錆は、アルミと塩ではきれいに取れませんでした。不純物がなんなのか分析するのは大変なので、購入先に組成を問い合わせたところ、<どちらも銀に混ざっているのは、銅のみです>とのことでした。割合の違うものがあるのは、必要に応じて固さが違う(混ざりものが多くなるほど固くなる)ものを使う為だそうです。925銀チェーンの錆が取れたのは、細かくきらきらしているので、そう見えただけなのかもしれません。(混じっている銅と硫黄が反応すると、アルミでは取れにくいのかな?あとは、表面がでこぼこになり、錆を巻き込んでしまい、取れにくいのかも?)などと考えています。まだまだ道半ばですね。今回は純銀の棒も購入してみました。ゆで卵に刺して錆びさせて、錆び取りをする実験にいいかな?とおもったのです。こちらの方は上手くいき、うれしかったです。しかし安いとはいえ、ここ2回の銀の実験で4000円くらいかかってしまいました。ちと、厳しいかな。

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2015年12月 7日 (月)

アルミ箔で遊ぼう

Yさんから頂いた銀板を授業に持って行きました。<この銀板がなぜ、ここにあるのか>という話をしたあと、「これが本物の銀か、アルミの合金か、どうやって確かめる?」と聞きました。1学期に、<金と銀の不思議を探る>をやった子らだけに、「硝酸!」というのがすぐ出てきました。しかし、これは溶けるのでダメです。「銀は錆びるよね。何と反応する?」「硫黄!」ということで、銀硫化液で錆びさせ、アルミと食塩で取るというのを演示実験でやりました。しかし生徒からは「これ前にやったよ-」と言う声が・・。(2回目だしなぁ。班実験の時のような感動が足りないなぁ。)というところが感想です。この銀板には来年また活躍してもらうことにしましょう。しかし、ニセ金貨には皆さん興味津々でした。Yさん、ありがとうございました。

 さて、ここで活躍したアルミ箔。アルミ粉末で砂鉄から鉄を取り出す実験でも、アルミ箔をすり下ろして使ってみようと思い、家で試してみました。以前もやったことがあるのですが、うまくいくと試薬の粉末より印象が強いです。アルミ1.6gすり下ろすのは大変でしたが、これに砂鉄7gを混ぜ、花火で点火したところ、激しい反応が起こって、うれしかったです。小さい鉄の塊が取り出せました。妻からは「台所のおろし金をそんなことに使わないで!!」という厳しいお言葉がありましたが、実験用のおろし金を買ってアルミサッシをすり下ろしてやってみようかな。たしか青森の萌出さんが、それをやっていたなぁ。その方がアルミの粒子を細かくできそうですね。アルミ箔は携帯の電波を遮断する実験にも使えるし、電子レンジの実験でも使えるし、楽しい授業プランの主役になれそうです。

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2015年12月 5日 (土)

これって純銀ですよ!いいんですか?!

研究仲間のYさんから「これはもらったものだけれど管理人さんが持っているといいと思うので、プレゼントします」ということで、中国土産の金銀?貨幣のセットを頂きました。Yさんによれば「金のようなものは(金ではないだろう)と思って密度を量ったら、銅に近い値で、銀色の方は(アルミだろう)と思ったけれど、アルミとは密度が違いました」ということです。最近、銀を手にすることが多くなった私には、金はともかく、銀色の方はどうみても本物の銀にみえました。しかも表面にはAg999 2g の表示があります。(これは純銀だ!しかも10枚もある。本物か、確かめよう!)と胸が高鳴りました。さっそく、・銀硫化液で錆びるかどうか?・その錆がアルミ箔と食塩水でとれるかどうか?という実験をしてみることにしました。その結果は写真の通り!あっというまに錆び、その錆はアルミですーっと取れました。これは間違いなく純銀です。すぐにYさんに「これって純銀ですよ!いいんですか!?」とメールしました。Yさんから「ただの銀板より、その方が実験のインパクトがあるでしょう。どうぞ使ってください」という返信を頂きました。これはうれしいプレゼントです。Yさんありがとうございました!!さっそく月曜日の授業やどこかの講座で使わせていただきます。

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2015年12月 4日 (金)

鳥対策

何かというと干し柿のことです。昨年、頑張って200個以上つるしたのですが、物干し竿が折れたり小鳥の大群に襲われたりして、ほとんど口にすることができませんでした。そのためやる気がなくなっていたのですが、たくさん実を付けた柿がもったいなく、今年も頑張ってみることにしました。畑で使うネットで囲ってみましたが、これで効き目があるのかなぁ?

Hosigaki

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2015年12月 3日 (木)

銀箔でガラスに色が付く?

ここ何回か木越さん関連の話題です。工房を訪問させて頂いた際に、①「銀箔はすぐにさびて黒く変色してくる。これをきれいにするに何かいい方法はないか?」②「ガラスに銀箔を熱でバーナーで貼り付けると、ガラスと接触している側の銀が黄色くなるのはどうしてか?」という2つの質問を頂きました。①については<それは硫黄との反応であり、ガスバーナーの炎で取る方法とアルミ箔と食塩水で取るという2つの方法が簡単にできる>ということで実際に、アルミ箔での実験をその場でやってみました。食塩がなかったのでミニパック味噌を塗りつけてやったのですが、ものの見事に錆が取れてとても喜ばれました。②については<空気中の硫黄分が熱でガラスと銀の接着面まで浸透し、それで黄色くなったか、ガラスに張り付いた銀が強熱でガラス中にコロイド粒子となって分散したかのどちらかが考えられます>といいました。それを確かめるため、今日、家の玄関で実験をしてみました。銀箔を板ガラスに挟み、ハンディバーナーで強熱したのです。すると確かにガラスが黄色くなってきたのです。(コロイドになったのかなぁ)と思ったのですが、熱でガラスにひびが入り、そのガラスの割れ目周辺が黄色くなったかと思うと、バーナーの炎を外した途端に銀色に戻ったのです。(これはガスの成分だ。硫黄が入っているんだ。その硫黄と銀が反応して黄色くなり、ガスを止めると黄色くなった銀(硫化銀)が熱分解するか硫黄分が空気中の酸素で抜かれるかしたんだ)と思い、このガスバーナーのメーカー<新富士バーナー>に電話で問い合わせました。すると、<ガスに添加を義務つけられている着臭剤にはメルカプタン等の硫黄系のものが使われています)ということを教えていただきました。調べてみると着臭剤は確かにどれも硫黄系でした。ということはやはり銀箔を黄色に変色したのは硫化銀になっているのでしょう。ガラスに接着している面が黄色くなり、反対側の空気にさらされている面は黄色くならないのは、空気にさらされている方は、硫黄が燃焼して二酸化硫黄となり抜けていくためでしょう。ガラスと接触している方は、メルカプタン等が分解して硫黄が游離し、それと銀が反応するのでしょう。コロイドだったら、すーっと色が抜けるなどということはないと思います。ということはガラスに銀を貼り付けるには着臭剤を使っていないガス(ライター用のガスはそうです)を使うか、電気炉を使うかすればいいことになります。これもやってみようと思い、学校へ行ってきました。(今日は私は学校へ行かない日なのです。)ライターガスで銀箔をサンドしたガラスを加熱したところ、家で試したのよりもっと黄色くなってしまいました。このガスも違った種類の着臭剤が入っていたのです。その場にいた科学部の生徒も臭うといいました。色合いも今回のはまるで金色で、しかも表(3枚目)と裏(2枚目)でずいぶん色が違います。木越さんによると「天気によっても、日が出ているか、いないかでも色が違う」ということでした。それくらい微妙なのですが、それを明らかにするのがサイエンスですね。また、また課題ができました。

参考までに、写真の初めの3枚は家でやった実験、ガラスの割れ目から黄色になり、バーナーを外すと色が抜けます。後の3枚は、学校でやった実験。家でやったのとはガスの種類が違います。その為かはわかりませんが、バーナーで加熱している側(最後の写真)と裏(その前)ではまったく色合いが違います。ひっくり返してびっくり!

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銀のアクセサリーチェーンの錆をとる

木越さんのところで試した、アルミ箔と食塩を用いた銀の錆び取り方法。トネリコの細川さんから、「細かい銀細工の目の錆なんかも取れるといいのに」と言われていたことと、純度92.5%(スターリングシルバー)や95%の銀の錆が取れるかということが気になっていました。そこでネット通販で格安の925(純度92.5%をこう表現します)の銀チェーンと950(純度95%をこう表現します)の板を購入し、実験してみました。結果は925のチェーンは見事に錆が取れたのですが、950の銀板は今一つ。この原因の解明がこれからの課題です。これは確実に皆さんに喜んでもらえる研究になりそうですね。

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雨が降れば虹が楽しみ

先週末、滋賀県の木之本周辺に出向きました。あいにくの荒天だったのですが、晴れたり降ったり変化の激しい天気は、ステキな虹にたくさん出会えます。この日もそうでした。科学と人間生活の授業で<虹と光>をやると虹を見ることが楽しみになります。生徒さんたちも同じようで、期末考査の際に書いてもらった感想文には、そのことがたくさん書かれていました。一つ紹介します。家族の中で授業が話題になるというのはうれしいですね。

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