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2015年12月 3日 (木)

銀箔でガラスに色が付く?

ここ何回か木越さん関連の話題です。工房を訪問させて頂いた際に、①「銀箔はすぐにさびて黒く変色してくる。これをきれいにするに何かいい方法はないか?」②「ガラスに銀箔を熱でバーナーで貼り付けると、ガラスと接触している側の銀が黄色くなるのはどうしてか?」という2つの質問を頂きました。①については<それは硫黄との反応であり、ガスバーナーの炎で取る方法とアルミ箔と食塩水で取るという2つの方法が簡単にできる>ということで実際に、アルミ箔での実験をその場でやってみました。食塩がなかったのでミニパック味噌を塗りつけてやったのですが、ものの見事に錆が取れてとても喜ばれました。②については<空気中の硫黄分が熱でガラスと銀の接着面まで浸透し、それで黄色くなったか、ガラスに張り付いた銀が強熱でガラス中にコロイド粒子となって分散したかのどちらかが考えられます>といいました。それを確かめるため、今日、家の玄関で実験をしてみました。銀箔を板ガラスに挟み、ハンディバーナーで強熱したのです。すると確かにガラスが黄色くなってきたのです。(コロイドになったのかなぁ)と思ったのですが、熱でガラスにひびが入り、そのガラスの割れ目周辺が黄色くなったかと思うと、バーナーの炎を外した途端に銀色に戻ったのです。(これはガスの成分だ。硫黄が入っているんだ。その硫黄と銀が反応して黄色くなり、ガスを止めると黄色くなった銀(硫化銀)が熱分解するか硫黄分が空気中の酸素で抜かれるかしたんだ)と思い、このガスバーナーのメーカー<新富士バーナー>に電話で問い合わせました。すると、<ガスに添加を義務つけられている着臭剤にはメルカプタン等の硫黄系のものが使われています)ということを教えていただきました。調べてみると着臭剤は確かにどれも硫黄系でした。ということはやはり銀箔を黄色に変色したのは硫化銀になっているのでしょう。ガラスに接着している面が黄色くなり、反対側の空気にさらされている面は黄色くならないのは、空気にさらされている方は、硫黄が燃焼して二酸化硫黄となり抜けていくためでしょう。ガラスと接触している方は、メルカプタン等が分解して硫黄が游離し、それと銀が反応するのでしょう。コロイドだったら、すーっと色が抜けるなどということはないと思います。ということはガラスに銀を貼り付けるには着臭剤を使っていないガス(ライター用のガスはそうです)を使うか、電気炉を使うかすればいいことになります。これもやってみようと思い、学校へ行ってきました。(今日は私は学校へ行かない日なのです。)ライターガスで銀箔をサンドしたガラスを加熱したところ、家で試したのよりもっと黄色くなってしまいました。このガスも違った種類の着臭剤が入っていたのです。その場にいた科学部の生徒も臭うといいました。色合いも今回のはまるで金色で、しかも表(3枚目)と裏(2枚目)でずいぶん色が違います。木越さんによると「天気によっても、日が出ているか、いないかでも色が違う」ということでした。それくらい微妙なのですが、それを明らかにするのがサイエンスですね。また、また課題ができました。

参考までに、写真の初めの3枚は家でやった実験、ガラスの割れ目から黄色になり、バーナーを外すと色が抜けます。後の3枚は、学校でやった実験。家でやったのとはガスの種類が違います。その為かはわかりませんが、バーナーで加熱している側(最後の写真)と裏(その前)ではまったく色合いが違います。ひっくり返してびっくり!

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コメント

確認実験をしてくださりありがとうございます。ガラス工芸の世界では、あまり化学的なことは、深く考えずに現象を利用しています。

投稿: 木越あい | 2015年12月 4日 (金) 18時21分

あ、訂正があります。
日によって違う、といったのは、天候ではなくて、ガスの炎の具合です。恐らく酸素とガスの割合とか、炎の強さとか、炙り戻しの炉の手前と奥の温度差とかだとおもいます。

投稿: 木越あい | 2015年12月 4日 (金) 18時25分

あいさん
コメントありがとうございます。私の数少ない実験でも条件で色合いが変わってとても面白かったです。これを作品に生かせるのがアーティストさんですね。そんなお役に立てれば幸せです。ではまた。

投稿: 管理人 | 2015年12月 4日 (金) 21時32分

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