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2016年5月 7日 (土)

だめだめ!オービス様が見ていなさるよ!

最近、賢治の世界にすっかりはまってしまい、暇さえあると賢治の作品を手にしているようになりました。さて、ガラス作家の木越あいさんに製作をお願いしている作品に、賢治の<星めぐりの歌>を色ガラスのデキャンタとショットグラスで描いてほしいというものがあります。第一回(3月30日)の<宮沢賢治・サイエンスファンタジーの世界>に千葉県から参加してくださった竹内信次郎さんから、「三上満さんという方が、バイオリニストの松野迅さんと出した星めぐりの歌というCD付きの本がある。音楽も解説も素晴らしいよ」ということを教えて頂きました。早速買い求めてみたところ、松野迅さんの力強いバイオリンの音色にひきこまれてしまいました。更にこの本で、初めて知ったのですが、星めぐりの歌は、賢治の童話<双子の星>に登場する歌なのです。この物語の中でチュンセ、ポウセという二人の王子が銀の笛でこの歌を奏でます。それに合わせて、様々な天空の星座が回る・・・、それが二人の王子の仕事なのです。お話をもう少し紹介します。

 

 星の出ていない昼間は、星たちは遊んでいてもいいのですが、夜はそれぞれの位置で輝くというお勤めを果たさなければなりません。ある時の日中、星座の中の烏とサソリがいさかいをして傷つきます。それをチュンセとポウセが身をなげうって救い、天空に戻すのですが、そのために二人はお勤めに遅れてしまいそうになります。しかし、それを見ておられた天の王様の助けで、王様が遣わされた稲妻に乗り、なんとか夜までに天空に戻り星めぐりの歌を奏でることができる。およそそういったストーリーです。

 

 この物語には『大いなる美しい宇宙の中、ちいさな争いを捨て、みな助け合って平和に暮らそうよ』という賢治のメッセージが込められているように感じました。これは先に紹介した<真空溶媒>にも通じます。先日、小松の畑へ車で出向いた際、時間に追われ、運転していた妻がかなりのタイミングで信号を強行突破?してしまいました。その時、助手席にいた私の口から思わず出てしまった言葉が「だめ!だめ!どこかでオービス様(自動速度監視機)がみておられるよ」・・・・。双子の星で「天の王様が、良いことも悪いことも見ておられる」というのとは、心もちが大違いです。いつのまにかこんな考え方が身についているのに情けなくなってしまいました。どこもかしこも監視カメラの時代、賢治からのおおらかなメッセージがとても大切なのではないかと思います。木越あいさんの作品がとても楽しみです。竹内さんもありがとうございました。本当にたくさんの方に助けられていますね。<宮沢賢治・サイエンスファンタジーの世界>の第3回は5月11日(水曜)14:00からワクナミトネリコで行います。

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