石の街小松で金属の不思議を探る・マンガン
加賀市黒埼海岸は、浜が黒くなる位、砂鉄の採れるところです。一方、黒滝と名が付いている滝が全国各地にあります。ところが、これも鉄かというと鉄ではなくてマンガンなのです。北海道のオンネトー湯の滝が有名で、微生物のつくる二酸化マンガンの滝として天然記念物にも指定されています。現地にいってみると<世界でもここだけ!>という標記があったりしますが、そんなことはありません。金沢高校科学部の牧畠君の研究(2011)に詳しいですが、マンガンバクテリアが黒い堆積物、二酸化マンガンを作っているところは全国各地にあるのです。羽黒山の黒滝、乗鞍3本滝の内の一本もそうです。ちなみにこの3本滝はそれぞれ酸化鉄で赤、酸化ケイ素で白、酸化マンガンで黒とカラフルに着色されているのが面白いです。ただし現地にその記載はありません。基本的には水質が違う為ですが、それぞれバクテリアが大きく関係しています。酸化マンガンが出来ているところですが、石川県でいうと、北陵高校近くの池や深谷温泉などもそう。オキシドールをかけてみるとシュワシュワと泡を出すのですぐに分かります。京都丹後周辺にも小さなマンガン鉱山がたくさんあり、採掘されたマンガンは高品質で,鉄に靱性(粘り強さ)を加える為、戦前はドイツなどにもたくさん輸出されていたようです。二酸化マンガンで黒くなっているところに備長炭を沈めておくと、二酸化マンガンが付着します。これで備長炭電池をつくると面白いですよ。写真は、乗鞍三本滝の黒滝、深谷温泉石屋旅館湯口、北陵高校近くの池で採取した黒石にオキシドールをかけた様子です。【石の街小松で金属の不思議を探る】は長くて読みづらいとご意見を頂きましたが、テキストの下書きですのでご容赦を!
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