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2019年3月12日 (火)
たつの市科学館、加古川ファラデーラボで「銀河鉄道の夜」講座
2019年3月 3日 (日)
水仙月の四日
宮沢賢治の童話「水仙月の四日」に出てくる馬酔木(あせび)。「アンドロメダ、あぜみの花がもうさくぞ、お前のラムプのアルコホル、しゅうしゅとふかせ」。と雪童子が天のアンドロメダに季節の進行を促す表現がとてもステキです。そして恐ろしい吹雪の日=水仙月の四日が来るのです。ランプのような形だというその花を見たくてたまらなくなりました。その木を散歩コースの大乗寺丘陵公園で見つけたのです。それから一カ月、開花を楽しみにしていました。「馬酔木の名の由来は「馬が食べると酔ったような状態になる」ところからきていて、毒の名前はアセボノトキシン。別名は、なんとアンドロメドトキシン。馬酔木の英名はジャパニーズ・アンドロメダ。興味深いことが次々わかり、益々開花が待たれました。そしてついに今日小さな花のほころびに出会えました。ふっくらしたランプのような形はかわいく、そう例えたくなる賢治の気持ちが伝わってきました。馬酔木の花言葉は「犠牲。献身。危険。二人で旅をしよう」。アンドロメダのギリシャ神話にちなんだ由来を、賢治がどこまで知っていたのかわかりませんが、作品にもこれらを潜ませているように感じられてなりません。アンドロメダの母であるカシオペアも、雪童子に「カシオピイア、もう水仙が咲き出すぞ おまへの ガラスの水車 きつきとまはせ」と促されます。母娘二人の共同作業で天空が回り、雪が降るのです。その意味は物語の最後に、雪童子達の会話で明かされます。「ぼくね、どうしてもわからない。あいつはカシオペーアの三つ星だらう。みんな青い火なんだらう。それなのに、どうして火がよく燃えれば、雪をよこすんだらう。」「それはね、電気菓子とおなじだよ。そら、ぐるぐるぐるまはつてゐるだらう。ザラメがみんな、ふわふわのお菓子になるねえ、だから火がよく燃えればいゝんだよ。」「ああ」。この童話には、砂糖の、カルメ焼きや綿菓子への変化、それに心を躍らせる子どもが出てきます。雪のような砂糖の変化を楽しみながら、吹雪の中の暖かさがこもったこのお話の世界に浸りたくなりました。
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