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2020年10月31日 (土)

サイエンスヒルズ『銅の不思議を探る』の準備の一日

明日は今年度最後のサイエンスヒルズ講座。今日はその準備の一日です。今回のテーマは「銅の不思議を探る」。銅は孔雀石などから簡単に取りだせ、ガラスに入ると青色、青緑色の炎色、亜鉛と合金になると真ちゅう(ブラス)、錫と合金になると青銅(ブロンズ)と変化を楽しめます。1時間半なので、ほとんどは演示実験どまりで、皆さんには①銅の自転車バッジ⇒亜鉛メッキ⇒加熱で金色、②青銅鏡作りを楽しんでもらう予定です。このコロナの中、機会を頂けて参加してくださる方がおられることはありがたい限りです。

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予備も含め25セット作りました。人数が制限されているため、午前、午後10人ずつです😊

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青ガラスを半玉状にしたものを、青銅鏡に接着剤で貼り付けます。錫は15g、銅も15gにします。ピカピカに磨くのは楽しいのですが、カタバミ(オキザリス)の葉はまだあるかなぁ?。これに含まれるシュウ酸(オキザリックアシッド)で磨くのが古代の鏡の磨き方らしくて面白いのですが…。

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全4ページのテキストのうち、3~4ページを紹介します。ご意見を頂けるとありがたいです。

 

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2020年10月24日 (土)

宮沢賢治と燐光


「原子の輪廻」と共に、賢治の世界を支えているものの一つに「光の輪廻」があります。「銀河鉄道の夜」には光という言葉が100か所以上出てきます。その中でも特別な意味を持っているように思えるのが燐光です。燐光は光のエネルギーを蓄えてゆっくり放出するもので、紫外線を当てた後、しばらくたってもぼーっと光ります。紫外線を当てている時だけ光るのは蛍光です。ところが燐光にはもうひとつ意味が込められていて、賢治は燐光の青い光を、死の世界=来世の光としても描いているようです。燐が燃える火は、暗闇でほのかに青く光ります。
『青い星のような光がそこらいちめんに見えた。「これが死んだしるしだ。死ぬとき見る火だ。熊ども、ゆるせよ」と小十郎は思った。(「なめとこ山の熊」)』
『これがよだかの最後でした。それからしばらくたってよだかははっきりまなこをひらきました。そして自分のからだがいま燐の火のような青い美しい光になって、しずかに燃えているのを見ました。(「よだかの星」)』
この燐の火を撮影したくなりました。赤燐を加熱すると黄燐に変化し、黄燐は空気と反応して自然発火するのですが、この時に光を放つのです。ただし有毒ガスがでるので、ガラス管に赤燐を封入して真夜中に台所で実験してみました。赤燐も黄燐も、ブラックライトの光を蓄える意味での燐光は放ちませんでしたが、黄燐が燃える炎をなんとか撮影できました。しかし迫力不足ですね。そこで、夕方から学校の実験室に出向き、燐が燃焼するときの様子を撮影しました。あれこれ試行錯誤したのですが、部活中の科学部員達が一緒に方法を考えてくれました。部長の小林君が「試験管の中に赤燐を入れてバーナーで加熱して黄燐にして発火させたらどうですか?」という意見を出してくれ、その方法でやってみたらとてもきれいな写真と動画が撮れました。これで賢治の描く燐光のイメージが少しは浮かぶでしょうか?暗くなるまで学校にいたのは久々で、懐かしい感覚でした。フェイスブック「宮沢賢治と科学実験」ではこの動画を紹介していますので、興味のある方はぜひ、そちらをご覧ください。
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2020年10月20日 (火)

11月22,23日に埼玉で「銀河鉄道の夜」をやらせて頂きます。

11月22,23日に埼玉県越谷市の越谷科学技術体験センターミラクルというところで、「実験で楽しむ銀河鉄道の夜」をやらせて頂きます。近隣にお住まいで、興味のおありの方はどうぞお越しください。

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実験紹介コーナー「宮沢賢治と科学実験」を開設しました。

私のフェイスブックにリンクして「宮沢賢治と科学実験」というサイトを開設しました。ブログでは動画は紹介できませんが、「宮沢賢治と科学実験」では賢治の作品に出てくる科学的表現について、新しく撮影した動画を中心に紹介しています。賢治の世界をあれこれ皆さんとご一緒に探っていきたいです。このサイトの表紙をここでも紹介しますが「金沢のルーツ・砂金を探せ!」用に細川理衣さんに書いて頂いたもので、今の私の心境にとてもよく合います。興味のある方は、フェイスブックで「宮沢賢治と科学実験」で検索してみて下さい。

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2020年10月18日 (日)

あちこちに熊、熊…

小松の実家の近所で熊の出没が相次いでいます。畑ではナスやピーマンが頑張ってくれているので、時々出向くのですが、熊さんの好物の柿の木も色づき始め、田舎なだけに潜めそうな植え込みだらけなので、ちょっと怖いです😢。まぁ、気を付けながらゆるゆるやります。今日の収穫はピーマンとナスのみそ炒めで頂きました。

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2020年10月 6日 (火)

サイエンスヒルズこまつ講座「元素の実物付き周期表を作ろう」

 日曜日は<サイエンスヒルズこまつ>で「元素の実物付き周期表を作ろう」をやりました。20種類の元素サンプルを貼り付けていくのですが、「貼り付けられないものがあるのはなぜ?」「気体の11種類や液体の2種類。放射性や毒性のあるもの、高価すぎるもの」ということで、液体の水銀と臭素を、宮沢賢治関連で最近撮影した動画と実物で紹介しました。金属については、銀と白金の見分け方を中心に実験紹介しました。銀の錆び取りが大人気。講座の後、先月のプラネタリウム講座のDVDを頂きました。現在<テレビ小松>で一日2回放送中ですが、ダビングが出来ないのでカメラでTV画面を撮影してみました。自分で見るのはなんだか恥ずかしいです。

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銀を錆びさせ、Mgde錆びをとる実験は何回やっても楽しいです。

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28℃が融点の金属Cs(アンプル入り)を見てもらっています。

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融点―7.2℃の臭素は冷凍庫で固体になり、みるみるうちに融けていきます。その様子を撮影し、動画で見てもらいました。

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先月のプラネタリウムでの講座の様子が、現在<テレビ小松>で放送中。自分で見ると冷や汗ものです。

 

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