越谷での「銀河鉄道の夜」講座の際に、参加された女性の方から「銀河鉄道に、カラスウリの明かり」が出てくるんですけど、とても小さくて、これでは火を入れられないなと思ったんですけど、どうなんでしょうか?」と尋ねられました。確かにカラスウリは小さいです。そこで「賢治の世界は物語ですから、イメージとして楽しめばいいのではないでしょうか?」とお答えしました。ところが、調べてみると「岩手では、七夕の夜にカラスウリをくり抜いて明かりをともす風習があった」という記載や実際にカラスウリに火を入れた提灯のようなものを紹介されているサイトが見つかり、それがステキで気になっていました。今日、山道でたまたまカラスウリを見つけたので、採ってきてLEDの灯を入れてみることにしました。カラスウリの実は彫刻刀を当てるとスッと切れました。中身を掻き出してLEDを灯してみると光の変化が中々幻想的でいい雰囲気です。ロウソクも入れてみましたが、炎が熱くて長くは持っていられません
。でも雰囲気はあります。「銀河鉄道の夜」に記されている「それは今夜の星祭に青いあかりをこしらえて川に流す烏瓜を取りに行く相談らしかったのです」という情景が少し見えたようなひと時でした
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「それは今夜の星祭に青いあかりをこしらえて川に流すカラスウリを取りに行く相談らしかったのです」
(銀河鉄道の夜)

小さなロウソクの火を入れてみました。バックはHISAさんの「銀河鉄道の夜」の挿絵「プリオシン海岸で水晶を手にするジョバンニとカンパネルラ」の原画です。火が映り込み、なんだかいい雰囲気になったような…
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山で見つけたカラスウリ。実際に火を入れてみると、提灯のように火を入れてたくさん流してみたくなる気持ちが分かるような気がします
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